PRESIDENT'S BLOG夢への扉

2025.12.20

その155 Japan Mobility Show編

東京ビッグサイトで開催されたJapan Mobility Showを訪問しました。さまざまな展示を見てまわり、改めて感じたのは「クルマの役割が根本から変わろうとしている」ということです。ただの移動手段としてのクルマではなく、車体と会話を交わし、環境をセンシングし、生活の一部のように振る舞う存在も増えています。そうした変化の中で、私たちも自社製品の新たな付加価値や自分たちのあり方について考えていく必要性を強く感じました。

クルマのあり方とビジネスチャンス

会場には、AIを搭載しアバターとの会話で機能するシステムや、移動中の様子も思い出として記録できるように車内外に16個のカメラを搭載したクルマなど、多様なコンセプトカーが展示されていました。移動を通じてどんな付加価値を提供するかが重要になる時代です。顧客のニーズを起点にできれば、アイデア次第で誰にでもビジネスチャンスがあり、それはボールジョイントやダンパー、SUPPOTをはじめとした新規事業でも新しいあり方を常に模索していく必要があるということです。
Japan Mobility Showの様子

パーソナルモビリティの拡がり

スズキやダイハツをはじめ、多くのOEMがパーソナルモビリティを出展していました。クルマ以上に身近な足となるパーソナルモビリティは、高齢化が進む日本において、この先間違いなくニーズが高まっていくカテゴリーでしょう。パーソナルモビリティにもボールジョイントが使われるため、ソミックの売上につながる機運と言えますが、ここでもまたニーズ変化の可能性を忘れてはいけません。速度を出さないため従来ほどの剛性が不要になり、自分で交換することを前提としたボールジョイントが求められる。そんな可能性も考えられます。「どんなニーズがあるのか」「何が価値とされるのか」を先回りして考えていきましょう。
パーソナルモビリティイメージ

スバルから感じた「確かな誇り」

私が印象的だったのはスバルのアウトバックや1983年式レオーネの展示です。前衛的な展示が多い中、スバルは走る愉しさや安全性など、自分たちのブレない価値観をそこで表現しているかのようで、「アメリカではその無骨さから過去のレオーネが人気なんです」と熱心に語る説明員から、スバルのクルマ屋としての誇りを感じました。ソミックは足回りにこだわるスバルから、ボールジョイントを評価いただいています。皆さんの仕事の積み重ねは単なる部品づくりにとどまらず、お客様の信頼を生み、OEMが提供するクルマの安全性や乗り心地という最終的な価値を支えている。そんな捉え方もできると思います。
スバル1983年式レオーネの展示

部品メーカーの活気と、私たちのあるべき姿

Japan Mobility Showでもう一つ強く感じたのは、部品メーカー全体の活気です。多くの部品メーカーが既存の商流の枠を超えて、新しいビジネスモデルを模索していました。部品性能を高めるだけでなく、どんな体験や付加価値を提供できるかまで考える企業が増えています。中小の部品メーカーがこういった挑戦をすることこそが、中小企業が全体の99%以上を占める日本の産業基盤を支える重要な動きだと感じました。
特別な人だけが新しい価値を作るのではなく、誰にでも新しいモノやコトを生み出す可能性があり、それが社内の活気につながります。だからこそ、私は全従業員に当事者意識を持ってほしいと思います。既存の技術や製品からさまざまな人が新しい発想を生み、その連鎖の中から複数の新たな価値を生み出し、自分たちの製品に対して自信と活気をもってJapan Mobility Showへ出展する。それが私の夢です。
パーソナルモビリティイメージ
TOP 夢への扉 2025 12

その155 Japan Mobility Show編